7つの習慣―成功には原則があった!スティーブン・R. コヴィー /ジェームス スキナー
キングベアー出版 刊
発売日 1996-12
本書は1990年に初版が出版されたときにセンセーションを巻き起こしており、以来1,000万部以上を売り上げ、ビジネス書として今でもベストセラーを続けている。著者のスティーブン・コヴィーは、国際的に高い評価を受けるリーダーシップ研究の第一人者。真に成功を果たすには個人としての有効性と職業としての有効性をバランス良く備えることが重要だと認識しており、それを反映して本書は、この2つの領域でより効果的に行動するための手引書となっている。ここで引用される具体例では、ビジネス上の課題を題材にしたものと同じくらい家庭内における状況を数多く取り上げている。
7つの習慣を身につける前に、コヴィーが「パラダイムシフト」と呼ぶところの、世の中の仕組みに対する認識と解釈の転換をまず実現する必要がある。著者はこの転換の実現を支援し、生産性、時間管理、前向きな思考、「予防的に働く筋肉」(何かに反応するのではなく自発的に行動すること)の開発など、他にも多くのことに関する認識と行動に影響を与えている。
本書は明日からでも実践できることを謳い文句にしたヒント集ではない。そのコンセプトは時に複雑であるため、流し読むのではなく、じっくりと腰を据えてここから学び取りたいと感じる筈である。読み終えたときには、どの章にも付箋や手書きの注釈が数多く残され、コヴィーの集中セミナーに参加したような充実感に満たされることだろう。(Joan Price, Amazon.com)
米国資本主義の成功理念に仏教思想を感じる良書 2005-01-22
1000万部ベストセラーに値する名著である。著者は過去200年の成功本・自己啓発本、ーリッヒフロム、ピーターフランクル、.トーマス・ク―ンなどの学術書を研究し、米国資本主義社会での正しい生き方・規範=成功をシステマティックな構成で平易、かつ優れた成功の教科書としてまとめている。著者は、過去200年の成功・自己啓発本の中で最近の50年の凡百の成功本が表層のテクニックと成功のイメージングに基づく傾向を指摘し、こうしたアプロ―チをを個性主義と呼ぶ。一方、最初の150年の成功本の多くは対照的に原理・原則に基づくものであるとし、これを人格主義と定義する。前者の個性主義はたまたま、結果として有効だったとしても、その人の本当に望んでいる人生を実現するものなのかと疑問を投げかけ、7つの習慣の原則主義によって成長していく生き方を提言する。正しい生き方・規範とは経済的かつ精神的な成功である。まず著者は人間の成長段階を依存、自立、相互依存の3つのレベルに分類している。最初の3つの習慣は「主体性の発揮」、「目的を持って始める」、「重要事項を優先する」ことである。この3つの習慣によって、依存のレベル自立のレベルに成長し(いわゆる”近代的自我の確立”とはこのレベルであると思われる)に”私的成功”至る。個人主義ベースの資本主義の米国文化ではこの”私的成功”がゴールなのかと思うと、レビュアーの予想を裏切って著者はさらに次の3つの習慣、「Win-Winを考える」、「理解してから理解される」、「相乗効果を発揮する」によって自立のレベルから相互依存のレベルへと到達する。精神レベルの階層などというと新興宗教のような誤解を生みそうだが、レビュアーが驚いたのはこの相互依存のレベルに至る3つの習慣とは仏教系の思想、特に親鸞・蓮如の他力の思想に重なる事である。そう感じた大きな理由は、いわゆる個人主義でなく、相互依存という世の中で生かされているという思想が脈々と流れているからである。実際、本書でも著者が仏教の研究をした事があるのかと尋ねられ、否定しているエピソードがあった。演習問題もついており、座右での活用できるよう、実践的な練習帳の教科書になっている。レビュアーは時間管理のマトリクスを実践を始めた。
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posted by golichan at 15:47
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